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来春開催、まち散歩型のアートフェス 新進気鋭の芸術家400人超が出展!

2021年秋、コロナ禍のなか、新しいかたちのアートイベント「Any Kobe with Art」が、神戸・北野の街で、産声をあげました。

翌年秋には、エリアを旧居留地にも拡大。イベント期間は、観光名所はもちろん、店舗や事務所、屋外スペースなど、44ヵ所の特設会場で、才能あふれるアーティストたち400人以上の作品を鑑賞できるようになりました。

作家と直接会える会場も多い

このイベントを主催する一般社団法人フィランソロピー研究所の磯 日善です。

神戸市から Any Kobe のことを「公式note」で紹介してほしいと話がありました。そこで、なぜはじめたのか、そして次回の開催計画をお伝えすることにしました。

Any Kobe with Art をはじめた理由

絵画・彫刻やデザインだけでなく、音楽とかでもそうなのですが、創作活動だけで生活していくのは難しいという現実があります。とりわけ、学校をでたての頃となると、創作だけで食べていける人は、わずか一握りしかいません。

「そんな若手やまだ名もない芸術家たちの作品をたくさんの人に鑑賞してもらって、作品の販売までできる場がつくれないだろうか」

というシンプルな思いから、すべてが始まりました。

アーティストたちの支援になりながら、作品を見に来た人たちにも、実があるようしたかったのです。

若手アーティストにとっては、作品を展示して販売するだけでは、あまり意味がありません。そこで、有名作家さんにも参加してもらっています。作品への情熱、販売の仕方、そして職人ぶりを若手が直に見ることで、何かを感じてほしいという想いもありました。  

このあたりの勘所が判れば、芸術家のビジネスが持続可能な活動になります。

そこでまず、来場者には、不特定多数のアーティストがつくった大量の作品を、一同に鑑賞できるようにしました。

次にしたのは、足を運びやすいようにする工夫です。地元の人たちが愛する飲食店を市外から来た人にも使ってもらえるようにしたり、イベントなのど割引券をセットにしたりしてお得感をだします。落語や音楽ライブまでも組みあわせました。

こうやって、神戸の街を散歩するかのように楽しめる「街なか散歩アートフェス」が完成したのです。

1日では周りきれないボリュームです。なので、1泊2日以上をお勧めしています。

芸術作品となると、撮影不可というのがよくあります。ですが、今のSNSの時代に合っていません。なので、基本的に撮影OKです。神戸の街や建物を背景に、作家さんや作品と一緒に記念撮影をしたりして、SNSで広く拡散してもらう。それを見た人に訪問してもらいたいです。観光産業への持続的な経済効果も狙っています。

三井住友銀行も会場に

作家活動で生計立てるのはたいへん

若手アーティストに聞くと、週の半分を制作活動に使って、残りの半分はコンビニや荷物運びのアルバイトをして、生活費を稼いでいる人が大半です。

そして、晴れ舞台である展示会を迎えるのですが、まず出展料が必要です。作品が売れたときに主催者やギャラリーに支払う販売手数料は、5割を超えることもあります。

さらに、展示会の期間中は仕事を休業しなければならないので、正社員ではなかなか雇ってくれないそうです。

そんなふうに毎日を過ごしている、作品の力だけではまだ生活ができないアーティストらを応援したい。そんな気持ちではじめたAny Kobeは、出展料は無料。そして販売手数料も33%に設定しました。

ホテル北野プラザ六甲荘の庭園にもアートが

さらに100名程度の作家さんには、少額ですが活動費を渡して応援しています。国や自治体が主催していれば別ですが、民間主導の大規模アートイベントではかなり珍しいと思います。

フィランソロピー研究所とは

Anykobeを主催している一般社団法人フィランソロピー研究所は、さまざまな職種や活動をしているプロフェショナルな人が集まっています。

無理をするのでなく「余った力で人助けをモットーに」という考え方で、アートから子ども食堂まで、幅広い領域を支援しています。

できるだけ多くの方が賛同しやすい持続可能な活動を応援したいです。

綺麗ごとだと感じる人もいるかもしれません。ですが、こういう活動が具体的に広まると、世の中がおもしろくなって、地球規模で未来が良い方向に進んでいくという風景を想い浮かべながら、いつもワクワクしています。

Any Kobe は来春開催へ

今はスマホ1台あれば、インターネットからゲームまで一日中楽しめます。ところが、無から有を産みだすアーティストたちは、いつか我々を驚かせる作品を見せてくれるにのに、その活動は見過ごされがちです。

そこで今、できるだけ多くの人に、彼ら彼女らの才能や技術を知ってほしいと思いながら、次回のイベントを準備しているところです。

即興で絵を描く作家を見ることもできる

次回の開催は、過去2年間と同じ秋ではなく、2024年春に決めました。というのは、秋はアーティストたちにとってほかの展示会と重なる忙しい時期なのです。芸術の秋ではあるのですが、逆にアーティスト支援の意味合いからは良くないと考え、春開催に変更しました。

そうすることで、3月に大学や専門学校を卒業する学生たちが、頑張って作った卒業制作も出展できるのではと思い描いています。

異人館・風見鶏の館も会場の一つ

未来予想図としては、「アート仕入れの街、神戸」にしていきたいなと...

世界中からアートが集まって、いろんな人のつながりが生まれてくるイベントにしていきたいと、考えています。

そして来年春の開催に向けて、賛同して頂ける方や企業様の参画、応援もお待ちしています。

<この記事を書いた人>
磯 日善 /一般社団法人フィランソロピー研究所代表理事
人や街がワクワクドキドキ楽しめる事を具現化させるのが大好き。神戸での人脈と土地感を活かし地元密着型のイベントを多数主催。KYKK1万人の大宴会、KOBEイタリアンフェス、神戸ホワイトディナー、Anykobe with Artなど手掛けた。
現在、一般社団法人フィランソロピー研究所(人類愛研究所)を創設して、「無理なく余った力で人助け」をモットーに利他主義メンバーを募集中。

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