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国内最大級の防災イベント「ぼうさいこくたい」神戸で開催

10月22日(土)、23日(日)の2日間、HAT神戸周辺(人と防災未来センターやJICA関西などがあるエリア)で「ぼうさいこくたい」が開催されています。

台風や地震など、自然災害の多い日本。その備えを体験を交えて楽しく学ぶ、いわば防災の「フェス」のようなイベントです。その一部を、広報戦略部ライターのゴウがお伝えします。

実際にやってみよう!

子どもたちは大興奮! 消防車や救急車、災害医療車など「はたらく車」が勢ぞろい! 消防服を羽織って写真撮影もできますよ~。

こちらは、大きさに限りのあるリュックに防災グッズを詰めるとき、あなたなら何を選ぶ? というコーナー。

手回し充電ラジオを入れるかどうか悩んだ末に「持ってきた人に聞かせてもらおう」と手放した私。するとスタッフさんに「共助ですね」と言われました(笑)。

こちらは、災害用伝言ダイヤル「171」の体験コーナー。「毎月1日、15日は体験できる日」とされているものの、実際にやったことのある人は少ないのでは? 

もちろん、展示や講演も充実しています。

「ぼうさいこくたい」とは

「ぼうさいこくたい」は、2015年の「国連防災世界会議」で採択された「仙台防災枠組 2015−2030」をきっかけに2016年から始まった大会で、ことしが7回目です。

これまでは東京、仙台、名古屋などで開催されてきて、関西が開催地となるのは、今回が初めてなんです。

ところで、なぜ「ぼうさいこくたい」と平仮名で書くのでしょう? ぶっちゃけ、わかりにくくないですか? 「防災国体」って書けばいいのに……。

実は、「ぼうさいこくたい」の正式名称は「防災推進国民大会」

そっか、「国体」は「国民体育大会」の略ですよね。防災は体育じゃないから、「こくたい」の「たい」は、「大会」の「大」なのですね。だから「国体」と書かないんだ! なんたるトリビアでしょう(笑)。

「想定外を想定内に」

いろんな会場でいろんな催しがおこなわれているのですが、オープニングと、その後のパネルディスカッションには、防災の有識者や兵庫県の齋藤元彦知事とともに、久元喜造市長が登壇。

阪神・淡路大震災の経験が、東日本大震災など以降の災害に生かされたことや、これから取り組むべき課題について語り合いました。

久元市長は「(阪神・淡路大震災まで)神戸の災害対策といえば水害や土砂災害がメインで、地震は想定外だった。これからはあらゆる角度から『想定外』をなくしていく必要がある」と述べました。

たしかに、コロナのような感染症も想定外の出来事でした。「想定外のことは起こり得る」を前提にしなければいけませんね。

舞子高校の発表に感激

同じホールでおこなわれた、県立舞子高校の環境防災科の生徒たちの発表は、胸を打つものがありました。

阪神・淡路大震災をきっかけに、2002年に日本で初めて誕生した環境防災科。きょう発表した3年生は、20期生にあたるそうです。

彼らは当然、あの震災を経験していません。それなのに中学3年生の時点で「防災を学ぼう」と決意することをまず尊敬しますし、消防や警察での実習もある本格的な防災学習を経て、

「災害が起こったとき、たまたま生き残るのではなく、日々の備えと冷静な判断、臨機応変な対応力で、偶然を必然にしていきたい」

と思うようになったといいます。彼らの発表を聞き、大人としては身の引き締まる思いでした。

23日も開催しています!

「ぼうさいこくたい」は、23日(日)も開催しています(10時~15時30分)。23日はステージで音楽フェスもありますよ! 

キッチンカーも出ていますし、人と防災未来センターやJICA関西のレストランも利用できるので、お散歩気分でお出かけくださいね。

現地に行かない人も、この記事を読んたことを機に、防災リュックのチェックをしてみてはいかがでしょうか。

<この記事を書いた人>
ゴウ/広報戦略部 クリエイティブディレクター
神戸市在住のフリーライター。ソーシャル経済メディアNewsPicksや、京阪神エルマガジン社のメディアで活動。神戸市の施策を書いた記事が「わかりやすい」とnoteプロジェクトに召喚され、週1日だけ市役所の「中の人」に。役所ならではの用語や作法に「それ何?」とつっこみながら、どうやって役所のお堅い印象を和らげるか、日々頭をひねっている。


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