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神戸医療産業都市、ますますパワーアップ!

きょう9月12日、日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社との連携協定を締結しました。

(左から)医療産業都市推進機構の村上雅義専務理事、久元喜造神戸市長、日本ベーリンガーインゲルハイムのシャシャンク・デシュパンデ会長兼社長

ベーリンガーインゲルハイムは、ドイツ発の製薬会社です。「ベーリンガーさんが、ドイツのインゲルハイム州で創業した会社」と理解すると、長い名前もスッと頭に入ってきますね。

ベーリンガーインゲルハイムについて

世界トップ20に入るドイツの製薬会社、ベーリンガーインゲルハイム。

その日本法人である日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社(以下「ベーリンガー社」)は2008年、ポートアイランドの神戸医療産業都市に「神戸医薬研究所」を設立しました。グループでアジア唯一の医薬研究拠点です。

日本ベーリンガーインゲルハイム(株)神戸医薬研究所

そもそも、連携協定って何?

「連携協定」は行政のリリースによく出てくる言葉なのですが、ちょっと漠然としていてわかりづらいかもしれません。

簡単にいえば、行政と民間事業者がそれぞれの強みを生かし、継続的にまちづくりに取り組むことです。

一つの分野について連携することを「連携協定」、複数の分野にわたって連携することを「包括連携協定」といいます。

スタートアップを応援します!

今回の協定は「ライフサイエンス分野のスタートアップエコシステムの構築」を目的にしたものです。

エコシステムとは、スタートアップ(ITを活用した新興企業や起業家)が自然に生まれる仕組みのこと。この仕組みが神戸医療産業都市で循環することをめざし、さまざまな支援・サポートをおこないます。

  • ベーリンガー社は、以前からスタートアップの育成に注力していること

  • 神戸医療産業都市は2018年から、ライフサイエンス分野でスタートアップ施策を始めていること

  • 国がことし2022年を「スタートアップ創出元年」と位置づけていること

これらの要因が重なり、今回の連携協定につながりました。
具体的には、以下の5点です。

①スタートアップの誘致・発掘
さっそく9月28日、医療産業都市内の「クリエイティブラボ神戸」で、ベーリンガー社主催のピッチコンテスト「ベーリンガーインゲルハイム・イノベーション・プライズ2022」がおこなわれます。

*ピッチコンテスト…起業家が投資家たちの前で事業をプレゼンテーションし、資金調達を目指す機会

②スタートアップ事業化サポート・海外展開支援
ベーリンガー社はスタートアップに対して、商品化までを指導する独自のプログラムを持っています。そのプログラムを、神戸の医療産業都市のスタートアップにも展開してくれるとのことです!

③人材育成
学生のインターン受け入れや、施設見学、高校や高専向けの講座などを予定。身近に科学にふれられる機会が増えますね。

④広報・プロモーション活動の展開
⑤定期的な情報交換、その他、神戸医療産業都市の魅力向上に関すること


協定締結の会見で、ベーリンガー社のシャシャンク・デシュパンテ会長兼社長は「イノベーションは大企業だけでなく、一人、もしくは少人数のグループから生まれることがあります」とスタートアップ支援の意義を強調。

「ここでイノベーションを進められれば、最終的には患者さんを救うことができる」と語っていたのが印象的でした。

久元市長は「この協定締結を機に、医療産業都市でスタートアップエコシステムが形成され、神戸からのさらなる人材輩出を期待しています」と話しました。

医療産業都市が、ますますパワーアップしそうですね。
今後、学生向け講座などの情報があれば、このnoteでも追いかけていきたいと思います。

ゴウ/広報戦略部 クリエイティブディレクター
神戸市在住のフリーライター。ソーシャル経済メディアNewsPicksや、京阪神エルマガジン社のメディアで活動。神戸市の施策を書いた記事が「わかりやすい」とnoteプロジェクトに召喚され、週1日だけ市役所の「中の人」に。役所ならではの用語や作法に「それ何?」とつっこみながら、どうやって役所のお堅い印象を和らげるか、日々頭をひねっている。