神戸ジャズ100年! ジャズ喫茶とライブハウスにドキドキ初訪問
ことしは、ジャズ音楽が日本で初めて神戸に上陸して100年!
1923年、バイオリン奏者の井田一郎が「ラフィング・スターズ」を結成し、日本で初めてプロバンドとして神戸で演奏したといわれています。
「神戸はジャズのまち」だということを、多くの神戸っ子は知っています。でも「日常的にジャズに親しんでるよ!」という人は、そう多くないかもしれません。実は私も、その一人。
せっかくだから、「神戸らしいエンターテインメント」としてジャズを嗜んでみたい。ジャズ喫茶やライブハウスもたくさんあるっていうし。
でも、具体的にどんな店があるか知らないなぁ……。
そんなジャズ初心者のためにあるのが、神戸ジャズガイドの冊子です!
今回はこの中から、ジャズ喫茶とジャズライブハウスを1軒ずつ紹介します。駅から近く、足を運びやすいお店をチョイスしたので、写真と動画で広報戦略部のゴウがお届けします!
まずはジャズ喫茶から
ジャズ喫茶とは、ジャズミュージックを店内に流している喫茶店のこと(生演奏ではありません)。音源はCDよりもレコードであることが多いです。
今回訪れたのは、ジャズ喫茶JamJam(ジャムジャム)。大丸百貨店(元町駅から5分)の近くにあります。ほら、行列のできるコロッケ屋さんの裏手のビルです。
前からこの看板を見たことがあって、ずっと気になっていたんです。でも地下への階段を下りていくのは、どうも勇気が出なくて……。
うわぁ……。
まさか、こんなにゆったりした空間が広がっているとは思っていませんでした。もっと狭いアジト的な空間をイメージしていたので(笑)。
席につくと、普通の喫茶店と同じでお水とメニューを持ってきてくれます。名物だというウインナーコーヒーとシフォンケーキを。
店の前方にある立派なオーディオセットが、リズミカルなジャズ音楽を奏でています。レコードが「かかっている」のに、まるで生演奏を聴いているよう。音楽に疎い私でもわかるくらい、音がいいんです。
もちろん初めて聴く曲ばかりですが、ジャズならではのリズムとテンポに、自然と身体が動きます。
なんというか、「音に浸る」という表現がぴったりくるんです。
私はバーに行くのが好きなんですね。バーとジャズ喫茶って雰囲気が似ている気がして、あえてジャズ喫茶に挑戦していなかったのですが、バーの空気に浸るのとジャズ喫茶で音に浸るのは全然別のもので、それぞれに良さがあると感じました。
取材日は平日だったこともあり、1人で音に浸るお客さんが多かったですが、ジャズ喫茶だからといって会話禁止というわけではありません。
オーディオに近い側が「リスニング席」、入口に近い側が「会話席」とエリア分けがされています。会話席では、大声でなければ普通におしゃべりしても大丈夫。
その証拠に、マスターの池之上義人さんはとてもおしゃべり好きな方なんです。会話席での取材中、1を聞くと10返してくれるほど(笑)。マスターに会いたくて来店する人も多いだろうなと感じました。
ラジオ番組を通じてジャズに魅せられ、1990年前後、栄町エリアに店を構えた池之上さん。阪神・淡路大震災で一度は閉店を余儀なくされましたが、2000年に今の場所で再開。
所蔵レコードは5000枚以上あるとのこと!
曲のチョイスはその日のスタッフによってカラーが変わるそうですが、金曜の夜は「マスターズナイト」として池之上さんがDJを務めます。
「世の中にはたくさんの音楽がありますが、それを拾い集めて『どう自分のものにするか』が大事だと思うんです。その体験を、僕たちが提供できれば」と池之上さん。
チャージ料金もかかりませんし、普通の喫茶店と仕組みは変わりません。でも、そこで浸る「音」の世界は特別。今回の取材を機に、足を踏み入れることができて良かったと心底思いました。
若い女性が1人で訪れることも、少なくないそうですよ!
次はいざ!ライブハウスへ
ジャズ喫茶で雰囲気をつかんだら、次はいよいよ、生演奏が聴けるジャズライブハウスへ行ってみましょう!
今回お邪魔したのは、JR三ノ宮駅の東口から北へ徒歩3分のGreat Blue(グレート・ブルー)。ジャズピアニストの安藤義則さん、ご子息の安藤聡則(あきのり)さんによるお店です。
お店に入るときがドキドキする!ということで、入店から着席、注文、そしてライブを聴くまでの様子を1分ほどの動画にしてみました。
(階段の下り方が、素人感丸出しですw)
ドアを開けるときが一番緊張しますが、勇気を出して「えいやっ」と開けると、マスターが席や飲食メニューを案内してくれます。この点も普通の飲食店と変わらないですね。
店によって「飲み物だけ」「食事あり」など異なりますが、それもジャズガイドにマークがついています。
Great Blueではご飯も食べられるので、ロースかつサンドとオリジナルカクテル「グレート・ブルー」をいただきました。
ほとんどのライブハウスでは、これら飲食の料金に、生演奏を聴くための料金「ミュージックチャージ」が加わります。この日は2500円(税抜)でした。
チャージ料やライブの開始時間は出演バンドによって異なるため、多くのライブハウスがホームページなどでライブスケジュールを公開しています。
【Great Blueのスケジュールはこちらから】
もし不安だったら、事前に電話して予約できるかどうか聞いてみるのもいいですね。
この日のライブでは、ジャズ音痴の私が唯一知っている曲が「A列車で行こう」だと言うと、急遽、即興で演奏してくれましたよ♬
マスターの安藤聡則さんも「ジャズはお客さんの反応を見て曲目やアレンジを変えたりする、即興性が魅力」と言います。
初めはドキドキしながらジャズ喫茶、ジャズライブハウスを体験してみましたが、その感想は「思ったよりハードルは高くない!」でした。
ジャズを「違いのわかる大人」だけが楽しむものだと、勝手に構えていたのかもしれませんね。
とにかく2店とも、マスターが気さくなんです♬ 取材のお礼を兼ねて、ぜひプライベートで再訪したいと思っています。
みなさんもお気に入りのお店、見つけてくださいね。
100周年のお祝い!ハーバージャズナイト
毎年10月のジャズストリートなど、年間を通じてジャズの関連イベントはいろいろあって、ジャズガイドの最終ページに記載されています。
そして今年はジャズ100年の記念イベントとして、例年にはおこなっていないジャズのイベント「ハーバージャズナイト」が9月11日から開催されます。
ハーバーランドの高浜岸壁で、17日(日)までの7日間連続!
日替わりでいろんなミュージシャンが出演します。しかも、観覧無料!!
グルメブースも出店しますので、気軽にジャズを楽しんでくださいね!
ジャズはもちろん、パン、洋菓子、バー、映画、中華料理……。
他にも、神戸には「神戸らしい」といわれる地域の資源がたくさんあります。
日本中、世界中のいろんな物やエンタメにアクセスできる世の中ですが、「神戸らしい」ものにふれると、神戸への愛着がよりいっそう深まるな~と実感した夜でした。
Have a nice KOBE JAZZ time!
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