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空中で舞う!かわいい動物たちのタペストリー:六甲アイランドに出現

きゃー! と叫びながら、ふわふわドームでとび跳ねる子どもたち。その上空には、ゾウ、ライオン、ハリネズミたちが描かれた、縦10メートルほどの「タペストリー」が吊るされています!

ここは六甲アイランドのファッションプラザ3階にある「サン広場」。六甲ライナーのアイランドセンター駅から歩いて2分です。

2022年5月、トランポリンのような子ども向けの遊具「ふわふわドーム」がここにできました。この広場は、屋内なのに3階から9階までなんと高さ約30メートルが吹き抜けになっていて、しかもほぼ360度からガラス越しの太陽の光がふりそそぎます。ホント気持ちよさそうな子どもたち!

その上に、神戸在住のイラストレーター、サタケシュンスケさんが描いた巨大なタペストリーが吊り下げられました。
ちなみに、「タペストリー」というのは、「麻・羊毛・絹などを用いて、絵や模様を織り出したつづれ織り」という意味です。

この装飾のお披露目イベントが2月18日(土曜)にあったので、その様子をレポートします!

六甲アイランドって、どんなとこ?

六甲アイランドは、ポートアイランドと同じく海を埋め立ててつくられた人工の島です。1988年に街びらきがおこなわれ、当時は世界有数のコンテナターミナルが整備され、島のなかほどには高層マンションから一戸建てまでの住宅が立ち並び、美術館、飲食店、レジャー施設もつくられました。

ところが、阪神・淡路大震災や日本経済の低迷もあって苦戦します。1998年に大型レジャープールが閉鎖され、2016年にはP&Gジャパン本社が三宮に移転。何かしらさみしいニュースが多かったような気がします。

海が見えるオフィスはイノベーション開発に向いている

ですが、最近になってAI(人工知能)やフィンテック(金融工学)などのIT企業の本社や開発拠点ができたり、親子で楽しめる「こべっこあそびひろば」ができたりして、若い人に注目されているのです。

サン広場の隣にある「こべっこあそびひろば」

サタケシュンスケって、どんな人?

六甲アイランドがある神戸市東灘区に住んでいるイラストレーターのサタケシュンスケさん。動物を描くのが得意で、教育や子育てといったファミリー向け作品で実績ありです。
なので、子どもたちがとび跳ねる上空に飾られるイラストには、ドンピシャな方ですね。

説明によると、壁際にはライオン、リス、ゾウなど人気の動物が8種類、天井からはイヌ、ウサギ、サルといったおなじみの動物、8種類が吊られています。

この開放的な空間を見上げて、思わず笑顔がこぼれるようになってほしいと願いながらこの作品をつくったとコメントしました。

このイベントに参加した久元喜造市長は、「この空間が殺風景で少しさみしい感じでした。これからもどんどん良くしていきたい」と話しました。

たしかに1年前なら、ひっそりと静かな場所でした。ですが、いまは子どもたちの歓声が響いていて足を踏み入れるとなにかしらホッとします。

見上げるたびに変わる景色!

写真を撮っていると、あれれっ!! なんと、天井から吊り下げられている8本のタペストリーのそれぞれがゆっくりと回転しながら、ゆらゆらと位置を変えていくのです。

というのは、「モビール」と呼ばれる構造になっていて、天井から吊られた1本のバーに、うまくバランスをとるように階層になった8本のタペストリーが吊り下げられているからです。

モビール方式で吊り下げられたタペストリー

タペストリーには表と裏があり、動物が描かれているのは表だけ、裏には森の茂みになっています。なので、ふと見上げたときに動物が一匹もいないなんてことも。サタケシュンスケさんはこれを「森の中でどうぶつたちのかくれんぼ」と名付けました。

でもわたしには、まるで動物たちが空中で静かに踊っているように感じられました!

イベントの終わりに、六甲アイランドに住んでいるというじゅんせいくんへ、司会の人からインタビュー。「どの動物がスキですか?」という質問に、「イヌ!」と元気に答えました。

そして彼が思わず指を差したさきに、ちゃんと「イヌ」がいました。森の茂みに隠れてしまってなくてよかったね・・!

<この記事を書いた人>
多名部 重則/広報戦略部長兼広報官、Forbes JAPAN Official Columnist
1997年神戸市採用。米国シリコンバレーの投資ファンド「500 Startups」との起業家育成を軸にしたイノベーション施策を2015年に立ち上げた。同じころアフリカ・ルワンダとの交流事業を推進。2020年からデザイナー・映像クリエイター・ライターなど副業人材を登用して市の広報業務の変革に挑んでいる。博士(情報学)。

多名部 重則 Forbes JAPAN 執筆記事

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