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開通から26年の「明石海峡大橋」 2年前に世界一位でなくなってた?!

ちょうど26年前の今日、1998年4月5日に「明石海峡大橋」が開通しました。

この橋を支えている2つの主塔は、海面からの高さが300メートルあり、東京タワーと肩を並べるほどです。ちなみに、大阪だと60階建のあべのハルカスがちょうど300メートルあります。

主塔の間の長さは1991メートル、橋の全長も3911メートル。高さと長さともに、世界一の吊り橋として、ギネスブックに登録されていました。


明石海峡大橋の素顔とは?

大阪湾と播磨灘をつなぐ明石海峡は、幅が4キロしかないので、潮流が速く、水深が最大で110メートルもあります。そこに当時の日本の橋梁技術の粋を集めて建設されたのがこの橋なのです。

1995年に発生した阪神・淡路大震災の震源が、建設中の明石海峡大橋の真下だったことから、地震による地盤の変異で、主塔間が約80センチ長くなりました。計画された主塔間は1910メートルだったのに、1メートル伸びたのです。

本州と四国をつなぐこの場所に巨大橋を架けようとする構想は、太平洋戦争の前からありました。ただ、大型の艦艇が航行できなくなるという、軍事的な理由で進みません。

ちなみに、今の橋の海面から構造物までの高さは、船が通る航路上だと少なくとも65メートル、高いところでは97メートルあります。世界で一番背が高いクルーズ船が72メートルなので、どうやら通れそうです。

横浜ベイブリッジの4倍

国内で二番目の長さとなる吊り橋は「南備讃瀬戸大橋」です。香川県坂出市と岡山県倉敷市を結ぶ瀬戸大橋の一番四国よりの橋に当たります。全長は1723メートルと明石海峡大橋の半分以下、高さ194メートルなので、いかに明石海峡大橋が群を抜いているのが分ります。

南備讃瀬戸大橋

東京のレインボーブリッジや横浜のベイブリッジも同じ吊り橋です。が、それぞれ全長が798メートルと860メートルで、明石海峡大橋の4分の1ほどなのです。

横浜ベイブリッジ

世界一の座はトルコの橋に

ところが2年前、主塔間の長さで、明石海峡大橋は世界トップの座を譲りました。トルコに「チャナツカレ1915橋」が完成したからです。

この橋の全長は3563メートルなのですが、主塔の高さは318メートル。そして主塔間が2023メートルと、明石海峡大橋を32メートル上回りました。吊り橋の長さの順位は全長ではなく、主塔間の距離で決められるので、このトルコの橋が世界一になったわけです。

この橋はダーダネルス海峡にかかっています。この海峡はウクライナの南にある黒海から地中海に抜ける航路の要衝で、イスタンブールが面するボスポラス海峡の南西200キロにあります。

ちなみに、橋の名前にある「1915」はオスマン・トルコ帝国が、第1次世界大戦中に、英仏連合軍に大勝利した1915年からとっているのだそうです。

移住者から人気の垂水区

明石海峡大橋から東に2キロに垂水の漁港があります。いかなごの水揚げで有名ですが、最近はめっきり不漁。今年も播磨灘でのいかなご漁が、3月11日にはじまりましたが、わずか1日で終了。いつのまにか高級魚になっていました。

明石海峡大橋のたもとにはJR舞子駅があります。三宮から快速で21分、駅からすぐの階段を上るとエレベータがあります。それに乗ると淡路島から徳島など四国訪問に行けるバス乗り場にたどり着きます。

淡路島から神戸に通勤や通学したり、その逆もあるので、かなりの人がこのバス停を利用しています。

垂水や舞子を含む垂水区は、22万人が暮らす街。落ち着いた街並みや穏やかに暮らす人たちが多いので、文京地区の様相があります。しかも、海が間近に見えるので、神戸への移住希望者に人気があるエリアです。

しかも今年は、舞子と垂水の間にある海のリゾート施設ラグーンとアウトレットモールがリニューアルオープン。

垂水駅前には、新たなランドマークになりそうな「垂水図書館」の建設工事が進んでいます。

明石海峡大橋を見晴るかす絶景、昔ながらの漁港からノスタルジーも感じる。しかも文教地区、住むには都会の喧騒から離れた別天地ですね。

季節も良くなってきたので、まずは明石海峡大橋を望むフォトスポットで、写真を撮ったあとは、大きく深呼吸。海の香りで身体をリフレッシュというのも良いですね!

<この記事を書いた人>
田中 /地域協働局 こうべぐらしコンシェルジュ
長年勤務した旅行業にて仕事柄全国を見て回り、東京や福岡での暮らしを経て、大阪転勤を機に神戸に移住。「住むなら神戸」と実感しながら、移住を希望される方に向けて、神戸のさまざまな魅力を日々発信している。
『これから移住されたい方の神戸での“理想の暮らし”や“やりたいこと”を叶えるお手伝い』をしながら、「神戸に移住して良かった!」と言われることをモットーに奮闘中である。

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