電子申請システム「e-KOBE」を、元エンジニア職員が解説!
行政の手続きって、めんどくさい…そんな印象ありませんか?
私もその一人です。
ことある度に区役所に行ったり、郵送するために切手や封筒を準備したり…
仕事や子育てをしている人には、特に何かと不便です。
神戸市では、そんな手続きを「スマートに」変えようと、電子申請による行政手続き「e-KOBE」の取り組みを急ピッチで進めています。
実は私の前職は、ゲーム会社のハードエンジニア。約10年前に市役所に転職してきたときは、紙やハンコの多い職場のカルチャーに驚いたものです(今はだいぶデジタル化が進みました)。
そんな私ですから、区役所や市役所に行かなくても手続きができる便利さを皆さんに知っていただきたい! 熱い思いを込めて、広報戦略部のアズマがレポートします。
■ 「e-KOBE」って、何?
e-KOBEは正式名称を「神戸市スマート申請システム」といいます。
少しかみくだいて言うと、「神戸市への申請や届出の手続きを、自宅からインターネットで簡単に行うことができるサービス」です。
2021年の夏ごろから運用を開始して、現在はユーザー数が19万人!を超えています。そんな「e-KOBE」に迫ってみたいと思います。
■どんな申請でe-KOBEが使えるの?
2023年1月26日現在、e-KOBEで利用できる手続きは、個人向けで117件、事業者向けに86件ありました。
担当部署のデジタル戦略部に聞いてみたところ、最近、特に新型コロナの抗原検査キットの申込が増加しているようです。
新型コロナ関連の手続き以外でも「市民税の申告」や、「敬老パスの申請」など、取り扱う業務も増えてきています。
■実際使ってみてどうなの?
筆者は昨年9月にこどもが産まれて子育てまっ最中ですが、子育て関連の申請でe-KOBEがとても役に立ちました。
まだ使ったことがない方のために、流れを記載したいと思います。
こども医療費助成の申請
以前、内山さんの記事でも触れていましたが、神戸では3歳までのこども医療費が無料になる制度があります。ただし利用するには、区役所への申請が必要です。
市のホームページで調べてみたところ、インターネットで申請ができるとのこと!早速試してみました。
該当する手続きをさがす
まず、神戸市HPの検索機能を使って、こども医療費の手続きのページを探します。
googleなどの検索を使っても、同じように「こども医療費助成資格認定申請」のページにたどり着くことができます。
まずはユーザー登録が必要
リンク先から流れに沿ってe-KOBEの手続きを進めると、途中でログインが求められます。
私は普段から会員登録が必要なサイトを使っているので、登録やログインで困ることはなかったですが、慣れていない方には動画もありますので、ぜひ参考にしてください。
スマホからの利用が便利
早速e-KOBEにログインして、いくつかのアンケート項目や必要な情報を入力します。申請者の情報は先ほど入力した内容が自動で反映されているので、ストレスなくいい感じ。
今回は健康保険証の添付が必要でしたが、スマホで写真を撮ってアップロードするだけなので、思った以上に楽ちんです。
以前調べたときは、郵送するか、区役所に行って申請しなければならなかったのですが、スマホから簡単に申請できて、約1週間後には手元に「こども医療費受給者証」が届いたのは嬉しい驚きでした!
もちろん、区役所の開いていない夜間や休日でも、自宅から申請できます。
クレジットカード決済も可能
納税証明書の発行など、手数料が必要な手続きでは、クレジットカード決済が可能です。
使用できるカードはVISA、Mastercard、JCB、AMEX、Dinersの5種類。振込に行かなくていいので、決済機能があるのは便利ですね。
■今後の展望は?
e-KOBEは発展途上
私が申請したこども医療費助成の申請は便利になっていますが、まだe-KOBEに対応していない手続きも多く、今は発展途上です。
こうした「スマートな行政手続き」を実現するために、職員の「働き方改革」とあわせて、庁内をあげて取り組んでいます。2025年には行政手続きの70%をスマート化する計画です。
最後に
行政のオンライン申請って、使い勝手が悪そうな印象をもっていました。
しかし、実際に1市民としてe-KOBEを使ってみると、予想以上に簡単に申請できたので、利用できる手続きがどんどん増えてほしいと強く思いました!
区役所や市役所に行かなくても、色々な手続きができるようになる日はそう遠くないでしょう。
ぜひ、次の行政手続きでは、e-KOBEを利用してみてください!