この街の「おいしい」や「おしゃれ」を生む、神戸マイスターを認定
「神戸は○○のまち」というフレーズを見かけたら、あなたは〇〇にどんな言葉を入れますか?
答えは人の数だけあるはずですが、きっとこんな回答が多いはず。
海と山に囲まれたまち
パンや洋菓子のまち
洋食や中華料理がおいしいまち
ファッションのまち
などなど・・・
パンも洋菓子も洋食も中華料理も(おいしいものばかり笑!)、そしてファッションも。総称すると「ものづくり」ですよね。
そんな、神戸のものづくりで活躍する一流の職人さんたちが、11月24日、
「神戸マイスター」「神戸アグリマイスター」として新たに認定されました。
広報戦略部ライターのゴウがお伝えします。
神戸マイスターとは?
神戸のものづくりの技術・技能が継承されることを目的に、全国レベルの職人・技術者を認定する「神戸マイスター」制度が1993年度から始まりました。2006年度からは農業部門の「神戸アグリマイスター」制度も創設。
「マイスター」とは、ドイツ語で「名人」「親方」などを意味します。
推薦形式で公募し、応募があったものを神戸市が審査するんですが、技術だけでなく、ほかの技術者や市民の模範にふさわしいなど、人格面でも優れていることが大事なんですって!
私は大相撲が好きなんですけど、なんだか横綱みたいだなぁ。何かと「横綱の品格が…」と言われますもんね。
いわゆる「頑固おやじ」とは一線を画すイメージですね。
新マイスターはどんな人たち?
では、新たにマイスターに認定されたのは、どんな方々なんでしょう?
神戸マイスター(4人)
(*トップバナーの写真が、石井さんです)
数々のコンクールで受賞歴があり、中国料理の枠にとらわれない、オリジナリティある創作料理が特徴。
洋食や和食に比べ、中国料理の料理人になりたいという若者が少ないので、魅力を発信していきたいとのことでした。
じゃあ石井さんはなぜ中国料理に進んだのかお聞きすると、調理師学校の先生に言われた「自分が食べたい料理を選びなさい」という言葉が決め手になったそうです。
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トンネルを掘る「シールドマシン」という機械の組み立て、据えつけ、調整・修理までを一貫しておこなう第一人者。東北新幹線や北海道新幹線、海外のトンネルや地下鉄のプロジェクトにも関わってきました。
石井さんと同じく「工場の仕事、現場仕事の魅力を若い人に伝えていきたい」とのことでした。
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御影石の目利きに長け、阪神御影駅の近くにある湧水「沢の井」の改修をはじめ、神社仏閣やお墓の仕事を担います。
もう20年以上、地元の御影小学校で御影石の体験学習をしているそうです。インスタグラムのアカウントもあり、体験学習の様子も見られますよ!
小学校6年生のときの作文に、すでに「石工になる」と書いていたという曽我さん。今も息子さんともう1人、2人のお弟子さんの育成に力を入れています。
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美容技術選手権の兵庫県大会で優勝、世界大会への出場経験も。2020年の連続テレビ小説『おちょやん』では、ヘアメイクの技術指導を担当しました。
生成AIがめざましい進化をとげるなか、「美容は機械化がもっとも遅い業界ではないか」と人しかできない仕事の魅力を語ります。最近、コンクールに出場する若い美容師が減っていることに危機感を抱いているそうです。
神戸アグリマイスター(2人)
北区のブランドいちご「二郎いちご」の品質を守るために出荷基準などを統一するなど、有野いちご部会をけん引してきました。新規就農者の受け入れや指導にも力を入れています。
もともと会社員だった滑浦さんは、定年後に家業のいちご農家に専念。「いちご一本で食べていけるように」と、これまでの市場出荷だけでなく、いちご狩りや直売所など自分で値付けをする売り方に挑戦しています。
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イチジクとブロッコリー、お米の複合経営で、安定的な生産と収益の確保を実現しました。とくにイチジクについては、新規就農支援や産地PR、視察受け入れなどを積極的におこなっています。
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久元喜造市長は、「神戸マイスターの認定がみなさんのお仕事のプラスになれば光栄です」とみなさんを労い、日ごろの仕事ぶりについて興味深く聞いていました。
マイスターは、きっとあなたの近くにも
神戸マイスターは、今回までに60職種で123人、アグリマイスターは19人が認定されています。
基本的に終身なので、実はみなさんの身近にもマイスターがいるかもしれませんよ。こちらのサイトから探してみてはいかがでしょう?
私がときどき訪れるバーのマスターも、神戸マイスターです。
神戸マイスター、神戸アグリマイスターは「認定されて終わり」の単なる名誉ではなく、その技術や技能を次の世代に伝える役割を期待されています。
後進の指導はもちろん、学校に出向いて子どもたちへ職業体験の授業などをとおして、神戸のものづくりを盛り上げていきます!