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生まれ変わった神戸ポートタワー、回転展望フロアも健在!

すでにいろんなメディアで報じられていますが、きょう4月26日、リニューアル工事を終えた「神戸ポートタワー」がオープンしました!!

神戸のランドマークで、市民のアイデンティティと言っても過言ではないポートタワー。去年秋、約2年ぶりにその姿が現れたときには、SNS上が「おかえり!」「見えた!」という声であふれていましたよね。

改修工事で何が変わりどんな魅力が加わったのか、広報戦略部ライターのゴウが紹介します。


ポートタワーの基礎知識

ポートタワーが完成したのは1963(昭和38)年。あの東京オリンピックの前年と思えば、ずいぶん歴史があります。

そんな時代に、今でさえ「美しい……」と見惚れてしまう、ウエストがくびれた鼓型のシルエット&赤い躯体のデザインは、めちゃくちゃ斬新だったはず。

建築中のポートタワー(提供:神戸観光局港湾振興部)

これは私の推測ですが、その前の1958(昭和33)年に東京タワーができていたから、あえて違うデザインを狙ったのかな……?なんて。

2013年に神戸港振興協会が発行した「神戸ポートタワー50年史」によると、1959(昭和34)年、当時の神戸市長・原口忠次郎がオランダのロッテルダム港を視察。

港を一望できるタワーがあったことにヒントを得て「市民のみなさんに、神戸港の発展に関心を持ってもらいたい」と、昭和37年に工事を始めました。

その斬新なデザインから、日本建築学会の「作品賞」を受賞したり、タワーとして全国初の夜間ライトアップをしたりと、ずいぶん注目を集めたようです。

完成当初。周りは埋め立てられておらず、艀(はしけ=貨物を運ぶ船)に囲まれていた(提供:神戸観光局港湾振興部)

海洋博物館が開館してメリケンパークができたのは、ずっと後の1987(昭和62)年のこと。

2017年には神戸港の開港150年記念として、BE KOBEモニュメントを設置するなどメリケンパークをきれいに改修し、現在に至ります。

お祝いムードで晴れやかな会場

オープニングセレモニー会場に行くと、みんな嬉しそうで晴れやかな表情。神戸や兵庫ゆかりのマスコットも駆けつけました。

久元喜造市長は、「神戸は今、ウォーターフロントを東西に歩いて楽しく回遊できるような整備を進めています。今回のポートタワーのリニューアルは、新しいウォーターフロント時代の幕開けとなるのではないか」とあいさつしました。

タワーの高さ108メートルにちなみ、テープカットはポートタワーや神戸にゆかりのある108人でタワーをぐるりと囲んで。

テープカットに参加したこちらのご家族は、ポートタワーが好きすぎてポートタワーの住所を本籍地にされたのだとか!

何が新しくなったの?

では、今回の改修工事で何が変わったのでしょう?

■耐震補強

地震の揺れを半減させる制振装置を、てっぺんとくびれ部分に設置。年月を重ねた建物ですから、何より大事ですね!

■屋上に展望デッキを新設

私たち一般客にとっては、最大のリニューアルポイント。地上100メートルの景色と空気を、生で感じられます!

私は高所恐怖症ではありませんし、ガラス壁は身長よりずっと高いんですが、思った以上にスリリングでした……。

また、展望4階までだったエレベーターが5階まで延長されました。

■照明を改修

照明はカラーLEDに。夜間はよりハッキリと赤色が浮かび上がります。

ちなみに、SNSなどで「前より赤の色が濃くなった?」というコメントをときどき見るのは、外装の塗り直しをしたからです。使用したペンキの色は、変わっていないそうですよ。

■営業時間を延長

これまで夏期は21時、冬期は19時までだった営業時間が、通年で23時まで延長(入場は22:30まで)!
夜景を見ながら1杯飲もうか、が叶いますね。

各フロアはどうなってる?

ポートタワーは中央がくびれているので、観光客が楽しめるのは、鼓型の両端、つまり低層階(4フロア)と展望階(5フロア+屋上)です。

タワー内にあった案内サインから作成

まずは、無料の低層階から。

■低層1階 総合案内、チケット売り場

内部は総合案内とチケット売り場ですが、タワーの外周に小窓型のショップがあり、ドリンクやソフトクリームを楽しめますよ。

■低層2階 イコリ・BEAMS JAPAN・ポートアレイ

神戸を中心とした地場産品のセレクトショップ。長田のイモムシ印のリュック「IMOCK(イモック)」やばらソース、灘の酒などが揃います。

ビームスはなんと、凮月堂のゴーフルを入れるための丸底バッグを作ってしまいました!

右からストロベリー味、バニラ味、チョコ味を意識

■低層3階 レストラン&カフェ「PORT TERRACE(ポートテラス)」

本格的な洋食を楽しめるレストラン。運営元のクレ・ドゥ・レーブは、結婚式場の北野クラブソラや相楽園のパーラーを手がける会社なので、お味も期待大です!

テーブルも真ん中がちょっとくびれています

■低層4階 カフェ&バー「PORT TERRACE(ポートテラス)」

今回の改修工事で、低層階の最上階がテラスになりました!天気のいい日は、本当に気持ちよさそうです。

ここまでは無料で楽しめますよ。

◇ ◇ ◇ ◇ ◇

次はいよいよ、展望階です!
エレベーターが到着するのが展望5階なので、こんどは上から下へ紹介します(屋上の展望デッキは、さきほど紹介したので省きますね)。

■展望5階 写真ブース「Smile Park(スマイルパーク)」

屋内では最上階のこのフロアは「映え」のためのスペース。写真に載せたもの以外の撮影スポットや仕掛けもあります。

■展望4階 光のインスタレーション「Brilliance Museum(ブリリアンスミュージアム)」

光をテーマにしたミュージアムゾーン。ネタバレになるので多くは申しません。ご自身で体感してくださいね!

■展望3階 回転展望カフェ&バー「Ready go round(レディー ゴー ラウンド)」

回転展望フロアも健在ですよ!今回のリニューアルでカフェ&バーになりました。約30分で1周します。

椅子がポートタワーになっているのが粋

ポートタワーをかたどったパンケーキ(1200円)は、神戸のパン屋さんメゾンムラタ製。モーニングメニューのみなので、早起き必須ですね!

■展望2階 神戸ポートタワーショップ

展望階の運営はフェリシモなのですが、このショップフロアはさすがの本領発揮!

ポートタワーを抱えたパンダのティッシュボックスケースなんて、かわいすぎませんか……!

■展望1階 Gallery 360(ギャラリー サンロクマル)

このフロアはギャラリースペース。時期によって企画が変わります。

記念すべき初回は、若い人に熱烈な支持を受けるヨシフクホノカさん。ポートタワーの絵も描いてくれています。

ぶっちゃけ、ポートタワーに上ります?

いや~。生まれ変わったポートタワー、すごくワクワクしますよね!

ところでみなさん、ポートタワーの展望階に上ったことはありますか? 

私自身を振り返ると、小学3年生のときに遠足で行って以来ずーっと行ってなくて、30歳を過ぎてから「市民として行っとかなきゃ」と上ってみた、という程度。

もしかして、みんなあまりポートタワーに上ってないのでは?

そう仮説を立てた私は、周りの広報戦略部メンバーに緊急アンケートを取りました。

聞いたのは11人(神戸・明石の出身者=5人、それ以外=6人)。このうち、上ったことが「ある」と答えたのは5人でした。

うち2人は、子どもの頃に連れていかれたとのこと。自分の意思で行ったわけではないので、実質11分の3。

地元の人はやっぱり、あまりポートタワーに上らないのでしょうか……?

でも、それよりも気になったのが「2回以上行った人がいなかった」ことでした。

自分は1回でじゅうぶんだとしても、外から神戸に来た人をポートタワーに案内すれば2回以上になりますが……それがなかった、ということですよね。

鼓の内部から見上げるのもいいですよ

でも! 上でご覧いただいたとおり、生まれ変わったポートタワーはとっても楽しそうですよね。「また行きたい」「遠方からの友人を案内したい」と思える場所になったのではないでしょうか。

そうそう、ポートタワーには年間パスポートもあるんですよ!

通常だと展望階+屋上デッキで1200円ですが、年パスだと屋上デッキにも上がれて4000円、しかもその中にタワー内での飲食1000円クーポンが含まれているんです。実質3回行けば元が取れる、めっちゃお得じゃないですか?

そして、もう一つ。ポートタワーはくびれた形状なので、フロア内部はどうしても狭くなってしまいます。エレベーターも2基だけですし。

だからこそ、フロア内ですれ違うときに譲り合いが生まれるんです。ポートタワーって、ちょっと優しい気持ちにもなれる場所なんだな。

ポートタワーさん。これからも、ずっと神戸を見守っていてね。

〈この記事を書いた人〉
ゴウ/広報戦略部 クリエイティブディレクター
神戸市在住のフリーライター。ソーシャル経済メディアNewsPicksや、京阪神エルマガジン社のメディアで活動。神戸市の施策を書いた記事が「わかりやすい」とnoteプロジェクトに召喚され、週1日だけ市役所の「中の人」に。役所ならではの用語や作法に「それ何?」とつっこみながら、どうやって役所のお堅い印象を和らげるか、日々頭をひねっている。旅とバーとパンダが好き。

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