神戸市動かすあなたの考え! 提案を募集 双子ベビーカー阻止の鉄柵も撤去
突然ですが、「わたしから神戸市への提案」をご存じですか?名前の通り、神戸市政をより良くするために個人の皆さんからご意見・ご提案をお寄せいただく制度のことです。
神戸市ホームページの中の専用ページから投稿いただく方法や、郵便で投稿いただく方法があり、各区役所には郵送用の専門封筒も用意しています。
意外にも?年間約3000件もの投稿があるんです。
ちゃんと投稿が読まれているか、不安に思われる方もいるかもしれませんが、安心してください。基本的に全ての投稿に、市長をはじめとする市幹部と担当部署職員が目を通し、回答が必要と判断した場合、担当部署から回答しています。
以前に同じ趣旨で「市長への手紙」という制度があり、多くのご意見・ご要望が寄せられましたが、提案の件数はそれほど多くありませんでした。また市政に関係のない内容、同一投稿者による一方的な繰り返し投稿などの課題もありました。
そこで、「もっと建設的な提案をいただきたい!」という思いを込めて、2020年1月から制度の名称を「わたしから神戸市への提案」に変えるとともに、受付から回答までのルールも改めて整理しました。
どんな投稿が寄せられているか
寄せられるのは、日常生活でのお困りごと・気づきからくる意見・要望・苦情で、内容は多岐にわたります。
中には、全市的課題や地域サービス改善に関する非常に前向きな提案もあり、市民の神戸市をよくしたいという熱い思いに感激することもしばしば。
投稿内容は上述の通りさまざまあるものの、生活の中からの本音や、神戸市を少しでもよくしたいという素直な気持ちは、市政の運営に大きな参考になっています。
寄せられた投稿は、本当に役立っているの?
寄せられる提案のうち市政へ反映されやすいのは、一個人のメリットにとどまらず、多くの市民に共通してメリットになると判断される場合です。
では、実際に実現した例をいくつか紹介しましょう。
提案を受けて実現したもの
①公園の入口を、双子用ベビーカーが入れるようにしてほしい
最近、長田区の西代蓮池公園の入り口の柵の幅を「双子用ベビーカーでも通れるようにしてほしい」という要望がありました。
そこで早速、建設局の職員が現場確認すると、確かに歩行者やベビーカーなど1人分は通れても、幅広の双子用ベビーカーは通れない……。昔は珍しかった双子用ベビーカーも、最近は街中でもよく見かけるようになりましたね。
投稿を受け付けてから、現場確認、要望の公共性の判断などを経て、2週間後には、公園にいくつもある入口全てにある柵を撤去しました。
②阪神春日野道駅からHAT神戸への地下道について
こんどは地下のお話。
阪神春日野道駅からHAT神戸につながる地下道も、実は市民のみなさんからの意見が反映されていたのです。ご存じでしたか?
リニューアル前は、壁のあちこちが長年の水漏れで黒ずんでいたり、床面には水たまりがあったため、安心して歩けない上に、神戸市の東部副都心の地下道として恥ずかしい、というご指摘でした。
そこで、水たまりの解消、外壁修理、塗装等を行い、今では見違えるように美しくなり、誰もが気持ちよく、安全に歩けるようになったのですね。
③交差点前の安全確保を
住宅地の中にあっても、比較的道路の幅が広く、その上交差点に信号機が設置されていない場合、結構速いスピードで車が通過していきます。
写真は、そのような住宅地の中の道路です。見通しの悪いカーブの向こうには交差点が控えています。投稿によると、少し前に、下校時の小学生と軽トラの接触事故もあったようです。
そこで、早速カーブ手前の電柱に、「飛び出し注意!」と記した巻き付けタイプの看板を設置しました。
提案を受ける前から神戸市が検討を重ね、実現したもの
①学園都市駅等に保育所を
舞多聞の新興住宅地に住んでいる方からの要望です。今後、この地区のこどもの増加に伴い保育所利用者が増えるので、地下鉄学園都市駅や総合運動公園駅、名谷駅付近に保育所の建設をお願いしたいというもの。
まさしく神戸市としても以前からそれらの必要性を認識しており、既存の保育施設の拡充や、新たな保育施設の開設をおこなっていたのですね。
今後も舞多聞だけに限らず、他のエリアにおいても、保育ニーズの動向に注視しながら、保育施設の適正配置を検討していきます。
②こどもの居場所づくり
不登校や発達障害、その他生きづらさを抱える子どもたちの逃げ場所、居場所を作ってほしい、というもの。
神戸市はすでに、こども食堂をはじめとする「こどもの居場所」が身近な地域で実施されるよう、こどもの居場所づくりを行う地域団体等の支援を積極的に推進しているところです。
とは言え、せっかくの取組みも、神戸市に住む皆さんが知らなければ単なる自己満足でしかありません。今後は、このような取組みをいかに多くの人に知っていただくか、という観点でも工夫をしていきたいと思っています。
みなさんのご提案をお待ちしています!
「住みたくなる街」であり続けるために、変わりゆく人々の生活スタイルに柔軟に、そしてすばやく対応し続けることは、行政として重要だと考えています。
一方で、生活スタイルは一様ではありません。生活環境、世代によって様々。「これが絶対」という正解はないため、私たちも判断に迷うこともあります。でもだからこそ、より多くの皆さんから様々なご意見・ご提案を寄せてほしいと思っています。
この記事をきっかけに、さらに多くの建設的な提案が寄せられれば、もしかしてまたこの場で紹介し、シリーズ化できるかも、なんてことも考えています。
たくさんのご意見をお待ちしています!
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