乗馬からライバー体験まで!神戸で子どものための体験イベントを発見
9月15日と16日、三宮の東遊園地と中央区文化センター(新しい中央区役所の建物)で「KOBE子ども未来フェス」が開催されました。
イベントを主催したのは、神戸青年会議所(神戸JC)。地域の元気づくりや課題に取り組む、20歳から40歳までの若手社会人による団体です。
夏にメリケンパークでおこなわれる「Kobe Love Port・みなとまつり」や、秋に東遊園地で開催される「オータムフェスティバル」も、神戸JCによるものです。
子ども未来フェスって何?
それにしても「KOBE子ども未来フェス」って、今まであまり聞いたことがないイベントだな……と思っていたら、初めての開催なんだそうです!
今の大人が子どもだったころに比べ、子どもたちが「ものごとを直接体験する機会」が減っています。ITなどテクノロジーの普及で「疑似&間接体験」が増えましたからね……。
そんな子どもたちに、いっぱいいろんな直接体験をしてもらいたい!というのが、このイベントの目的。
神戸の子どもたちのための一大イベントということで、久元喜造市長も駆けつけ、あいさつをしました。
「今の子どもは物心ついたときからスマホを見て育ちます。デジタルをうまく活用するのは大事ですが、それにかかりっきりでは成長によくありません。目で見て、耳で聞いて、直接触って体験することが大切です」
今まで「大人も子どもも」楽しめるイベントをたくさん開催してきた神戸JCですが、今回は明確に!子どもたちが主役です。
どんな体験メニューがあるの?
では、どんなことが体験できるのかというと……「あそびと超体験」「科学とのふれあい」「文化体験」「スポーツ」「おしごと体験」の5ジャンル。
なんかもう、思いつく全方位の体験を網羅してません??
■あそびと超体験
綿菓子を売っているお店……には違いないのですが、その綿菓子を作るのは子ども自身!いろんな色のお砂糖が並んでいましたよ。
射的も、意外と最近は経験のある子は少ないかもしれませんね。
■科学とのふれあい
三田市にある県立の「人と自然の博物館」が移動博物館としてやってきていました!
子どもたちは、アカハライモリを触って大喜び。バナーの写真がその様子。「ぷにぷにした感触が気持ちいい」んですって。
こちらは、近隣の私立中学・高校が合同で出展した科学系のコーナー。滝川第二中学・高校のブースでは「LANケーブルをつくろう」体験をやっていました。
■文化体験
学校の授業とはまた違う、大きな筆で思いっきり書く書道体験!
こちらは、神戸マイスターの寿司職人による「お寿司職人になろう!」体験。参加したお子さんに聞くと、お寿司を握るのが楽しかったそう。そしてもちろん、おいしかったよね!
伝統文化としての武道も現代風に。デジタルチャンバラ「サッセン」です。剣にセンサーがついていて、相手の体(首より下)に当たるとポイントが入ります。
■スポーツ
乗馬体験。まさか東遊園地に馬がやってくる日が来るとは……!ポニーに乗った子どもたち、とても嬉しそうでした。
また、障害者スポーツ体験も。
バスケットボールや陸上用の競技用車いすに乗ってみた子どもたち。最初は難しそうでしたが、すぐ上手に操作できるようになって、飲み込みが早いのは子どもならではだな~と。
側で見ていたお母さんも「車いすの競技が『ある』という知識はあっても、なかなか自分で乗る機会はないので貴重です」と、子どもたちの体験を喜んでいました。
■おしごと体験
子どもの職業体験イベントを開催する団体「みらいのたからばこ」とコラボした各種体験は、どれも大人気!
まさに今ドキですよね、ライバー体験。子どもたちはライバーさん(メガネの方)と一緒にライブ配信に出演し、視聴者からリアルタイムに投げかけられる質問に答えたりします。
これがまさに配信中の画面!見ていたお母さんは「お化粧したみたいになってる!」と驚いていました。
起業家体験なんて、もう事前予約で満席に。どんな体験だったんだろう……?
今ドキな体験の一方、お堅めなおしごと体験も。兵庫県警による鑑定士体験では、久元市長が指紋の採取に挑戦です。
紹介したのはほんの一部で、もう本当に、たくさんのメニューがありました。
これらがほとんど無料または数百円程度で体験できるんですから、親御さんは、子どもの笑顔が見られたこととは別の喜びもあったかもしれませんね!
大人たちにこそ知ってほしい
主催元・神戸JCの理事長、森谷圭さんにお話を伺いました。
「子どもたちから、純粋な体験をしたことによる笑顔がたくさん見られたのがよかったです。また、神戸の子どものことを考えて活動する大人がいるんだということを、大人のみなさんにこそ知っていただきたいです」
今回が初めての取り組みなので、現時点で来年の開催は未定だそうです。
ただ、今回の子どもたち、また親御さんの楽しそうな表情を見ると、ぜひ何らかの形で続いてほしいな……と願わずにいられませんでした。
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