外国人から見た神戸ってどんなん? 30カ国84名それぞれの着眼点
世界に開かれた港町――神戸。
神戸は 1868 年の開港以来、貿易の拠点として栄えた国際色豊かな街です。北野や南京町をはじめ、現在も多くの外国の方が神戸で暮らしています。
神戸市は、そんな外国人のみなさんを「KOBE PR アンバサダー」として任命し、神戸の魅力やまちの情報を、英語を中心に発信してもらう事業を行っていて、今年で 8 年目となります。
KOBE PR アンバサダーはどんな人たち?
任期は 1 年間。この取り組みを始めた当初は 19 名からのスタートでしたが、今年は 84 名の方を任命しました。出身国も、アジアや欧米から、トリニダード・トバゴやグアテマラなどの中南米、ナミビアなどのアフリカまで、30 の国と地域にわたります。
任期中には、有馬温泉や六甲山牧場、西区の農園での"ぶどう狩り"などを見学・体験し、神戸の様々な魅力を知ってもらう公式ツアーを開催しています。また、SNS スキルを磨くため、写真の撮り方講座なども行います。
私は担当者として、毎回公式ツアーに同行するのですが、アンバサダーの皆さんはいつも明るく元気が溢れていて、神戸のことが大好き。
集合写真撮影の際に、“BE KOBE! BE KOBE!!”と言いながら盛り上がるなど、とてもポジティブです(笑)。神戸のことをもっと知りたい!と神戸マラソンなどにも果敢に挑戦するほど、熱意がすごいんです!!
アンバサダーによる投稿は、公式ツアーの様子はもちろん、日常風景やグルメ、自然、地域のお祭りなど多岐にわたります。
神戸生まれ、神戸育ちの生粋の神戸っ子の私でも、「ここはどこ?」と思うような知らない場所があったり、三宮センター街や駅など、私たちには当たり前に思える光景の投稿が、意外と人気で驚いています。
公式 SNS には、外国の方が見つけた神戸の魅力がたくさんつまっています。 是非ご覧ください!
PRアンバサダーとJICA関西留学生がタッグ
実は今回、KOBE PR アンバサダーと JICA 留学生の交流パーティーが初めて実現したんです!
留学生は、開発途上国の行政官、研究者、民間企業出身者など、JICA の人材育成プログラムで来日し、日本の大学で学んでいます。
彼らから PR アンバサダーになりたいと問合せを頂くことも多かったのですが、なかなかタイミングが合わず応募して頂けないという課題があったため、なんとか交流の機会を設けたいと今回のパーティーを企画しました。
12月3日。交流会は HAT 神戸にある JICA 関西で行われました。はじめは 1 階の広報展示室を見学し、JICA 事業や SDGs について学びました。
その後、パーティがいよいよスタート!
PR アンバサダーの紹介では、アンバサダー歴 7 年目の Paramjeet Shinprason さん(タイ出身)が日ごろの活動状況を説明しました。
つづいて、自己紹介をしながら、数字の代わりに知り合った人の名前をカードに書いていくビンゴゲームです。カードのマスを埋めるため、大勢の人と知り合わなければならないので、 会場は大盛り上がり!
ビンゴゲームで自分の名前が出ると、それぞれ自己紹介と、神戸の好きな場所を発表してもらいました。まだ神戸に来て 2 ヶ月目の方もいましたが、六甲山・摩耶山、布引ハーブ園、商店街、ルミナリエなど、たくさんのお薦めの場所が挙がりました。
会の終わりに、PR アンバサダーに、何が 1 番楽しかったか感想を聞いてみました。
"Prize! (ビンゴの景品さ!)"
...もちろん冗談で、こんなにたくさんの人と知り合う機会はなかなかないので、多くの人と交流出来て楽しかった、と言ってくれました。
また、今回、様々な人種・宗教に配慮して用意した、ビーガンフードも好評でした。交流会の途中で、イスラム教徒の方が 1 日 5 回の礼拝のために別室に行くなど、文化の違いを間近に感じる場面もありました。
また、私がお話した JICA 留学生の方はタジキスタンの検察官で、現在大学院で国際法を学んでいるそうです。このようなパーティーの機会はなかなかないので、学外の人と交流できて楽しかったと言っていました。
PR アンバサダーと JICA 関西留学生、いずれにとっても、新しい人々と知り合う良い機会となり、大盛況で幕を閉じました。今後も、何らかの機会で交流していけたらと思います。
遠い外国から縁あって神戸に来られ、「KOBE PR アンバサダー」となったみなさんが、ガイドブックに出てくる観光地だけでなく、神戸でそれぞれの“Hidden Gems(隠された宝石)”を見つけていただければと願っています。
もし、公式ツアーなどの際にフラッグを持った「KOBE PR アンバサダー」を見かけたら、お声掛けいただけるとうれしいです!
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