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神戸市が「ひろしま神楽 大阪公演」をPRしたくなった訳

安芸高田市(あきたかたし)を知っていますか?
広島県北部にあり、島根県とも接していて、2万7千人ほどが暮らす、のどかな山あいの地域です。

そんな安芸高田市の石丸伸二市長が昨日、神戸市役所を訪れて、久元喜造市長と会いました。

神戸に何しに来たの?と思いました。

聞いてみると、5月13日に新大阪のメルパルクホールOSAKAでおこなう「ひろしま神楽 大阪公演」の宣伝をするために神戸にきたというのです。
石丸市長は三菱UFJ銀行の行員から市長に転身した40歳。このような大胆な行動にためらいはなさそうです。

安芸高田市ってどんなところ?

そんな私も今まで、安芸高田市がどこにあって、どんなところなのか知りませんでした。ところが、戦国大名であった「毛利元就」が居城をおいていたと知って、がぜん興味を持ちました。

毛利元就といえば、たった一代で中国地方の大部分を支配下に置いたスーパー戦国大名。1561年に75歳で亡くなるまで安芸高田市にあった郡山城を本城としたそうです。ちなみに、信長、秀吉、家康以外で、一代で10国を治めた戦国武将は毛利元就ただひとりです。

毛利元就が本拠とした郡山城跡

毛利氏の本城が1591年に広島城に移されるまで、中国地方の政治の中枢であったことになります。

そもそも神楽って、何?

で、そもそも「神楽(かぐら)」って何?ですよね。なんか難しそうで、分かりにくそうです。

ウィキで調べてみました。神楽は、神座(かむくら)に神を招き、神の力を招き鎮めることで、生命力を高めようとする儀式だということ。

これまた、さっぱり分かりません。

さらに調べてみると、その起源には諸説あるようですが、私の目にとまったのは「天岩戸(あまのいわと)伝説」です。

天照大神(あまてらすおおみかみ)が、岩戸の中に隠れてしまい、世の中が真っ暗闇になったとき、彼女?の関心をひこうと踊られたのが起源とされています。

想像ですが、かなり突拍子もない踊りをしたのでは… そうでもないと、天照大神を連れ出せなかったでしょうから。

そんな踊りが、神楽の起源なのです。

YouTubeで見た広島神楽!

5月13日の「ひろしま神楽」は、「3本の矢」で知られる毛利元就の三人の息子のふるさとであった安芸高田市、北広島町、三原市が協力して開催しています。

いったいどんなの?と思った私はYouTubeで「広島神楽」を検索して、今回講演する琴庄神楽団による昨年12月の映像を見ました。

じつは私はオペラと歌舞伎を見るのが大好きです。エンタメ要素がたっぷりななかで、舞台から客席にピシッと伝わる緊張感を愛しています。

という私もこれはおもしろいと感じました。というのは、笛と太鼓が最後までリズミカルに聴こえるのがベースにあります。

それに加えて、演者の表現が豊かです。特に、くるっと回る演出はどの舞台演劇でもあるのですが、広島神楽ではくるくるくる、、、と、めちゃくちゃ回るので、それだけで楽しめます。

あと、ドライアイスのスモーク演出をガンガン使います。それは歌舞伎界に、風雲を巻き起こした市川猿之助のスーパー歌舞伎のようです。

PRしたくなりました!

という神戸市でも、農村歌舞伎をはじめ伝統行事の保存に力を入れています。安芸高田市に残る神楽のような伝統文化はずっと残していきたいですね!

そこで、ぜひ応援しようと思いました。歌舞伎やオペラは上演時間がモノによっては、4時間ほど。はっきりいって、ハードル高いですよね。しかもチケット代はかなり高額。

それに較べると、今回の「ひろしま神楽 大阪公演」は時間も2時間ほどで、料金が一番いい席で4500円と、とっても安いのです。

という私は、妻にも相談して見に行くことを決めました。皆さんもいかがですか?

<この記事を書いた人>
多名部 重則/広報戦略部長兼広報官、Forbes JAPAN Official Columnist
1997年神戸市採用。米国シリコンバレーの投資ファンド「500 Startups」との起業家育成を軸にしたイノベーション施策を2015年に立ち上げた。同じころアフリカ・ルワンダとの交流事業を推進。2020年からデザイナー・映像クリエイター・ライターなど副業人材を登用して市の広報業務の変革に挑んでいる。博士(情報学)。

多名部 重則 Forbes JAPAN 執筆記事

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